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新古今しまりす集


たゆれば たゆる たゆるときィ♪ たゆった つっもりで しずんでるゥ ♪(by:『ぼのぼの』)
by simarisu83
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つれづれ旅日記~現実を憂いた3日目後編~

さて、夜のツアーです。
「オーストラリア・土ボタルツアー」等と検索するとけっこうひっかかります。
どのくらい名物(?)なんでしょうね。
以前にも書いたようにネットでツアーの申し込みをしておきました。
イギリス人のおっちゃん=Mr.キース(日本滞在歴あり)が案内してくれるという。
それが例の日本語メールをローマ字でやりとりした人です。

ホテルまで迎えにきてくれるということで。
ちなみに我々が泊まったのは「Watermark Hotel」という所です。
有り難い事に日本語対応のスタッフもいました。(日系のホテルらしい)
しかし、ダンナがぐずぐずしてたため5分ほど遅刻してロビーに行くと
「遅いヨ!もう出発シヨウかと思ったネ!」
と、キース氏が怒ってましたm(__)m
・・いや、もしかして冗談ぽくだったのかもしれませんが、とりあえず平謝り。
どうやらもう一組おじさん1人おばさん3人の計4人の日本人グループも一緒だったらしく
待たせたことにとりあえずお詫びをする。
(どうやらご夫婦一組と、その知り合いの女性二人という形らしい。皆60代くらい?)

ミニバンみたいな車で猛スピードで道路を飛ばすキース氏にご夫婦が
楽しそうに話し掛けている後ろで女性二人は寝てました。
そしてさらにその後ろ(一番後ろの席だった)で私は車に酔って寝てました(^^;
すっごい運転荒いんだもん・・。

ぼんやり話を聞いていると、どうもご夫婦はゴールドコーストに
家を持っているらしいのですが、ここに住んでるのか?はたまたただの別荘なのか?
「この前ウチに泥棒が入ったんですよ~。ここらの治安もあんまり良くないね。」
等と話しているところを聞くと住んでいる感じもするのだが。
しかし住んでるとしたら今さら「土ボタルツアー」なんて行かないんじゃなかろうか。
それにしては土ボタルを見に行くのは初めてらしい。
しかもどうやら知人の女性二人はホテルに滞在している様子。
別荘に招待・・というわけではないのか。
わざわざ金を遣わせてこちらへ呼んでいるのか。
何だかよく分からないまま車はスプリングブルック国立公園内にあるナチュラルブリッジ
へたどり着いたのでした。

辺りは当然真っ暗。
一人ずつ懐中電灯を持ってキース氏の後に続くものの階段とかあってちと怖い。
自然や動植物に関するおもしろい話をしてくれるので全然飽きない♪
彼は「カンガルー」や「ワラビー」は呼び捨てなのに何故かコアラだけは
「コアラチャーン」と呼ぶ(笑)
土ボタルが何たるか。またどうして暗闇で青白く光るのか・・といった説明も
詳しくしてもらえました。興味のある方は調べてみてください☆(省略!)

小さな洞窟のようなところで土ボタル見ました。
うん、確かにとってもキレイです。
ただ夏場ならもっとも~っとたくさん見ることができるらしいのが少し残念。
数人ずつ(他の観光会社のツアー客も待ってる)入って見学。
写真はさすがに無理でした(^^;

また一通りぐるっと国立公園を回って車のところまで着いたところでキース氏が
「誰かお腹空いた人イル?コノ実、食ベテミテクダサイ~♪」
とニヤニヤしながら言う。いかにも何か企んでそう(笑)
年寄りグループはキースがこうした呼びかけ(「触ってみて」とか)に
しり込みして応じない。ダンナも辞退するので私がいつも率先してチャレンジしてたよ・・。
そのたびにおば様方は
「若い人はいろいろチャレンジしないとね~私たちはもう年寄りだから」
と笑っていた。思わず
「じゃぁ、冥土の土産にチャレンジしてみたらどうすか?」
という言葉が喉まで出かかったけど、辛うじて止めました(←オイ)
とりあえず今回もキース氏の差し出した小さな実をちょこっとかじってみると
「あ、辛い。ピリッてする!」
よくよく形を見てみるとちっちゃい唐辛子みたいな形。ちょっと感動。
ダンナも興味が出たのか「俺も食べてみていいですか?」と言って新しく
実をとって食べてましたが、よく熟しててものすごい辛かったらしく
車に乗るときキース氏が配ってくれたジュースをガブガブ飲んでました。
辛いのダメなくせに・・何やってんだか(--;

帰る途中、道の端に車を止めて星空観察なんかもしました。
ただ満月だったので月の光が強すぎてあまり星が見えませんでしたが、
辛うじて南十字星とさそり座は分かりました。
その後おじさんたちを先にホテルに送り、我々夫婦とキース氏だけになった時。
「冬場はお客さん少ないですか?」
と聞いたら彼は首を振りつつ
「夏デモお客さんスゴク少ない。日本人来なくなったネ。」
と淡々と話し出した。

彼によれば、10~15年ほど前はオーストラリア(ゴールドコースト?)に来る観光客の
9割が日本人だったという。(ちょっと大げさな気もするが)
それがここ最近は日本人がめっきり減ってしまったため、どこの観光地のホテルもお店も
彼のようなツアーやガイドを企画するような所も皆客が少ないらしい。
彼のHP(ツアーの広告や申し込み受付など)も、日本語で掲示すると日本人だけ、
英語で掲示すると英語圏の人だけ、両方で掲示するとどちらも来ないのだと言う。
(それなら英語だけにした方が儲かる気もするのだが・・何故か彼は日本語で掲示してる)

日本の不景気が各国の観光産業に影響を与えていることは確かなのかもしれない。
10~15年前といえば日本はまさにバブル期。
さすがにそれと比べたら減ったというのは確かだろう。

「昔は毎日仕事入ってタネ。デモ今は、月に10日くらい。
全然仕事ナイ日、たくさんあるネ。これでは生活デキナイ。
ダカラ、私はもうすぐこの仕事ヤメるヨ。」

ちょっと、寂しそうだった。
多分60代半ばくらいなんだろう。
ガイドをしてくれるキースは生き生きしてたと思う。話もおもしろい。
彼は今後もオーストラリアに住みつづけるのかな。
それとも、イギリスに帰ってしまうんだろうか。
何となく彼にはここにいて欲しいな・・そう思った。

私たちも少し切ない気持ちになりつつ、別れ際
「どうもありがとうございました。」
と固く握手をして彼と別れた。

夕飯はキースが「おいしいらしい(←知人情報らしい)」と言っていたイタメシ屋へ行ってみた。
ここには日本語のメニューがあり、店員の30代くらいのお兄ちゃんはけっこう
日本語がしゃべれるみたいで脇を通るたびに
「おいしーデスカ~?」
「オナカいっぱい?」
などと話し掛けてくれた。
中心街では日本人もけっこう見かける。
お店も日本語の通じるスタッフがたくさんいる。
日本人がここへたくさん来ていたというのはあながち間違いじゃないんだろうな。

でも、いくつかあった空き店舗を見るとキースが話してくれたことが
余計に思い出され、胸に残った一夜だったのでした。

4日目に続く。
by simarisu83 | 2005-09-02 16:31 | 旅日記シリーズ
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