新古今しまりす集


たゆれば たゆる たゆるときィ♪ たゆった つっもりで しずんでるゥ ♪(by:『ぼのぼの』)
by simarisu83

Dogvill~ドッグヴィル~

先週末、DVDで『DOGVILL』というのを借りてきました。
監督はラース・フォン・トリアー、主演はニコール・キッドマン。

ラース・フォン・トリアー監督と言っても「誰だっけ?」と思ってしまうアナタ!(←私だ)
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の監督と言えばお分かりになるだろうか。
歌姫ビョークを主演に起用し話題となった映画である。
あの映画を観に行った人ならば、どんな気分で映画館を後にしたか思い出していただきたい。
恐らくは、非常に重苦しい気分で出てきたのではなかろうか。
私は映画館を出て、陽の光を浴びた時心底ホッとしたのを覚えている。

この『ドッグヴィル』という映画。
端的に感想を述べるとすれば、非常に難解で、思考が追いつかない。
観ている間、そして観終わったあと、すこぶる気分の悪い何とも救いのない映画。
イヤ~な気分を味わうのが好きな方には最適なのですが(笑)

チョークで描かれた舞台のようなセットを貧しく排他的な村に見立て、そこへ逃げ込んできた美しい逃亡者をかくまうことからストーリーは進んでいく。
始めは他人を受け容れようとした人間たちの、やがて表れる醜い本質。
ほんの小さな動揺から歪み、引き裂かれていくヒトのココロ。
弱者に対する優越、欺瞞、欲望、嫌悪。
傲慢に変わっていく人々の態度には吐き気すら覚える。
グレース(ニコール・キッドマン)を奴隷のように扱い、自分たちが変わったことすらすべて彼女のせいにする。
「人間」というもしかしたらこの世で最も醜悪な生き物を散々に見せ付けられる、と言っていいかもしれない。

私には、グレースがどうしてひどい仕打ちを受けてまであの村に居つづけるのかが解らなかった。
マフィアに追われているというグレースだが、こんな目に遭うくらいならマフィアに捕まった方がよほどマシなのではないかと、何度も思ったのだ。
それでも居続けるその理由。

最終章でグレースがこんなことを言う。
「ここの村の人たちも、私が生まれた町の人間と変わりはなかった。」
グレースは人間の傲慢さは罪だと思っていた。
だから、傲慢にはならない人間を探していたのかもしれない。
自分のせいで村人は追い詰められ、あんな行動を取ったのだと。
本当はただ弱いだけの可哀想な村人たちなのだと。
他の人間たちとは違う、そういう人間だっているはずなのだと。
そう、思いたかったのかもしれない。

でも、そうでないと悟ったとき彼女の中で何かが変わる。
それが「審判の日」を迎えた時の彼女の決断に結びつくことになる・・・・。

3時間にも及ぶ映画なので、観続ける覚悟のない人は止めた方がいいと思われます(笑)
何度も言うようですが気分が悪くなることは必至ですから(^^;
ただ、ラスト。
何の救いもないラストだけど、私は複雑ながらもグレースの行動を支持している自分がいました。
そんな私も傲慢な人間の一人なのでしょう。
グレースのとった行動は本来「正しい」とは言えない行いなのですから。

ヒトが集団になったとき、スケープゴートを与えられたとき、
どこまでも醜くなれるのだということをこの映画が示しています。
「私は絶対あんなことしない。」
本当にそうでしょうか?
どんなヒトでもココロに持っている黒い塊。
それを隠し持ったままでいるか、解き放つか。
それだけの違いでしかない。
どちらに転ぶかは些細なきっかけでしかなく。
誰しもが、ドッグヴィルの住人のようになる可能性があるわけです。
そう、私も。
きっと、あなたも。

二度と観たくないけど、二度と忘れられない映画かもしれません。
[PR]
by simarisu83 | 2005-01-19 15:21 | 映画・本等の感想文
<< つれづれゲーム記~DQⅧ⑤~ 就職活動、再開! >>


カテゴリ
以前の記事
最新のトラックバック
ぴゅっぴゅっぴゅっ
from ヒットエンドぴゅっ!
Wv3eErODいいです..
from Wv3eErOD大乱交スマッ..
PmSLgV17いやマヂ..
from PmSLgV17くれくれ厨
XSvq885qディープ..
from XSvq885qハメ次郎
VD0Nxon1俺の女神様w
from VD0Nxon1不死鳥
yZS5HYan助かりま..
from yZS5HYan猫背
'`,、('∀`) '`,、
from ネトゲ厨
助かった。。
from 借¥地獄から脱出
ワロたけど気持ちいかったw
from イカリングぷれい
テラびしょびしょw
from お・な・に・ぃ
リンク
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧